2017年10月30日月曜日

C#のforとforeachに関する思想録

どうも、はざまです。つい先日、とあるニコ生を見ている際に、forとforeachの違いについて言及される場面があり、私がforeachを使うことを勧めたところ、foreachの方がiteratorオブジェクトの破棄がループごとに発生するから遅くなるという指摘をいただき、気になったので速度比較してみることにしました。私はそのとき、え〜Releaseビルドなら、ループ全体でiteratorを使い回すように最適化してくれるんじゃないと答えたのですが、果たして結果は(よく考えたら、iteratorは使いまわさないとおかしいですね。ループ状態を内包しているはずなので)。
今回試したコードは、以下のようなものです。
const int Max = 10_000_000;

var stopwatch = Stopwatch.StartNew();
int result = 0;
foreach(var i in Enumerable.Range(0, Max))
    result += i;

stopwatch.Stop();
Console.WriteLine("foreach Result: {0}/{1}ms", result, stopwatch.ElapsedMilliseconds);

var stopwatch2 = Stopwatch.StartNew();
int result2 = 0;
for(int i = 0; i < Max; ++i)
    result2 += i;

stopwatch2.Stop();
Console.WriteLine("for Result: {0}/{1}ms", result2, stopwatch2.ElapsedMilliseconds);


Stopwatchインスタンスを生成して、foreach/forループ内で足しこむだけです。最後にそれぞれの結果を出力するのは、デッドコード削除で足しこみ自体省略されたら、嫌だなという意図です。このコードだとそれぞれ、確実にオーバーフローが発生しますが、何も書かなければC#はオーバーフローを無視してくれるはずなので、今回は特に考慮していません。さて、この単純なコードで出た結果がこちら。

Debugビルド時
foreach Result: -2014260032/197ms
for Result: -2014260032/41ms

Releaseビルド時
foreach Result: -2014260032/171ms
for Result: -2014260032/26ms

テスト環境はMacBook Pro (Retina, 13-inch, Early 2015)で2.7Ghz Intel Core i5、メモリ16GBです。Debugビルド時でおよそ5倍、Releaseビルド時で7倍弱程度の差ができてしまいました。これを見る限り、ループごとに一時変数を用意してGC走らせていそうなのは間違いなさそうですね。それにしても、結構インパクトでかいです。そっか〜、foreachって遅かったのか〜。とは言っても、可読性重視したいので、使い続けますけどね。for使うとめんどくさいですしね。
速度にうるさいC++のrange-based forとかはどんな実装になってるんだろう。ループ全体で一時変数を使いまわしたりしてないのかな〜。まあ、そうしたら、この一時変数のスコープが大きくなっちゃうんですがね。
では、また(๑╹ω╹๑ )

2017年10月4日水曜日

Rust本の翻訳始めました

お久しぶりです。ご無沙汰してました、はざまです。昔のハンドルネームに戻したりしましたが、ここではこのままはざまと名乗り続けると思います。

さて、本題なのですが、題名の通り、Rustプログラミング言語の公式ドキュメントであるThe book第2版の翻訳を始めました。実際には数ヶ月前から行っているので、もっと早くにご報告していればよかったですね。公式リポジトリで今後大きな変更がないと考えられるFrozen扱いされた章から順に翻訳を進めているので、牛歩ではありますが、お付き合い頂ければと思います。
ドラフトの執筆が完了するまでは、こちらのgithubページのsecond-editionディレクトリで読んでいただくしかないかと思われます。目次がなく読みにくいかとは存じますが、どうぞご容赦ください。

では、今回はここまで。どうぞ、よしなに。